NHKのドラマに抱く感覚
僕の両親は50代後半である。
昔は一緒にバラエティ番組を見て一緒に笑っていたが、近年はもうあまり見ていないらしい。
たまに実家に帰れば「○○(大抵の場合ドラマ)は見てるか?」と聞かれる。
僕がテレビを持っていないことは知っているのだがそんなことはおかまいなしだ。
そして、そのドラマというのは大抵NHKのドラマである。
見たいテレビ番組は特にないので実家にいる時はチャンネル権は両親に完全に委ねているので、その例の好きなドラマを少し見ることもあるのだが・・・なんというか。
なんと言ったらいいんだろうか。
なんか、登場人物のカラーがはっきりしすぎているような気がするのだ。
例えばお調子者キャラは最初から最後までどんな時も調子に乗っているし、しっかり者キャラはどんな時でもしっかり者だ。
別にこれは作品が優れているとか劣っているという話ではないので気楽に聞いて欲しいのだが、こういった人物の描き方というのは個人的には僕は好きではない。
うん、これは完全に好みの問題だ。
僕も必ずしも、所謂「お決まり展開」とかベタな描写が嫌いという訳ではないのだが、それがあまりにも多いと作品に入り込めなくなってしまう。
「ああ、この人物ならこういうこと言いそうだ!でもこの行動はちょっと意外だ!このセリフはどんな気持ちで言ったんだ?」って感じで登場人物の心理なんかも考えながら楽しむのが好きだ。
だが、僕が家で見たドラマの多くは記号化された登場人物が記号通りの動きをし、記号通りのセリフを発していた。
そう言った意味ではNHKドラマが多くの年齢層に受けるドラマというのは良くも悪くもこのわかりやすさが要因となっているのかなと思った。
先の読めない展開を期待したり登場人物の気持ちを考えて楽しむのではなく、ある登場人物は予想通りにヒロインと結ばれて欲しいし、ある登場人物は予想通りに最後は痛い目に遭って欲しいのだろう。
オタク向けのアニメというのはNHKドラマなどとは正反対で、基本的にはコアな層向けのものだと思っているのだが、記号化された登場人物(ツンデレとかブラコン妹とか)が記号通りのセリフを発するという点では似ているような気がする。
オタク向けのアニメの男女比を1:1ぐらいにしてマニアックな要素を除いて実写化したら結構おじさんおばさん子供にも受けるものになるんじゃないかな。
まあ、オタクと言っても物凄くいろんな種類がいるので一概に言えないのは分かっているのだが、僕が想定しているのは萌え要素が強く、どちらかというとバトルとかホラーとかは絡まないものである。
NHKドラマ的なお決まりが好きな人もザ・アメリカ映画的なお決まりが好きな人もいるだろう。
んー、僕は結構いろんな国の映画を見てしまったので大体の映画を見ても無意識にパターン化してしまっている気がするので本当に今まで見てないようなやつを見てみたいなあと思う今日この頃。